木造住宅の安全性は大丈夫?

住宅を選択するときのポイントとして欠かせないのは、長く安心して生活できるということでしょう。そのためには、耐用年数や耐震性、耐火性などについて意識した家づくりが必要となります。

耐用年数について

木造住宅の耐用年数はどのように算定することができるのでしょうか? 算定方法は1つだけではありません。まず、法律で定められている法定耐用年数表を参照する方法があります。これは主に税金などの申告で減価償却を行うために設定されているものです。「木造又は合成樹脂」の建築物は、「住宅、寄宿舎、宿泊所、学校、体育館用のもの」の場合に耐用年数22年となっています。

そのほかにも、「経済的耐用性」から算定する方法も考えられます。これは資産価値としてどのくらいの期間価値が付くのかという観点で測られる耐用年数です。詳しい数値は調査によりますが、一般的に木造で20~25年と言われています。

耐火性について

木材は火に弱いと思われがちですが、意外とそうではありません。なぜなら、木が燃えると表面が炭化し、炭化した部分の断熱効果によって木の内部にまで燃え進むのを遅らせる効果があるからです。また、万が一火が付いてしまった際に有毒ガスをあまり発生させないのもメリットと言えるでしょう。

耐震性について

木造住宅は地震に弱いイメージもありますが、実はそれも誤りです。同じ重さの素材を比べた場合、木は「引っ張り」「曲げ」「圧縮」といったさまざまな力に対して鉄よりも高い強度を示します。つまり、木は鉄よりも少ない量で高い強度を発揮できるということです。だから木造住宅は軽くて丈夫なのです。また、地震で家が倒壊する原因のひとつに、「家が自分の重みで揺れてしまう」という点があります。木造住宅は軽いため鉄骨造よりも揺れが少なく、その点でも安全だと言えるでしょう。